2018年度社労士試験を受験したみなさんこんにちは!
いかがお過ごしですか?
・択一式47点以上、「傷なし」で合格確実ですか?
・択一式44点〜46点、「傷あり」でボーダーライン上ですか?
・それとも来年リベンジ確定ですか?
ボーダーライン上の方は、合格ラインが気になって仕方がない日々をお過ごしのことと思います。
特に選択式の救済待ちの方は、ご自身が3点に届かなかった科目が救済されるのかどうか早く教えて欲しいと思っている方が多いのではないでしょうか?
そこで当欄では、業界随一の利用者数を誇る「TAC」データリサーチ過去10年分のデータを使って科目別の選択式・救済確度の検証をスタートしました。
TACと本試験の数値のリンクの法則が各科目で異なるのではないかという仮説に基づき、全科目を科目毎に検証します。
8科目を1エントリーづつ、シリーズでお送りします。
その第一弾で「労一」、第二弾で「国年」、第三弾「雇用」、第四弾「労安」、第五弾「厚年」を検証しました。
その結果はこちらをご覧ください。
(第一弾)労一
(第二弾)国年
(第三弾)雇用
(第四弾)労安
(第五弾)厚年
今回は第六弾として、最近5年連続で救済されている選択式補正科目のニューウェーブ「健保」です。
その「健保」編に入る前に、ほぼ出揃ってきた合格ライン予想のトレンドを軽くまとめておきます。
収斂されつつある予想合格ラインは、
・選択式 23点前後
救済は「国年」は安全圏、「労一・社一・厚年・労安・雇用」あたりまで除外できない
・択一式 45点前後
救済は唯一「常識」だけ可能性あり
といった感じになるのでしょうか。
前置きはこれくらいにして、「健保」救済の可能性検証に入ります。
今年のスクールの大方の予想は「健保」救済可能性は高くないと見られています。
確か「健保」救済を予想しているスクールはi.d.e.社労士塾とフェニックスの「絞り切れない」という開き直りの大盤振る舞い予想だけだと認識しております。
その大方の予想を今日の検証で覆すことができるでしょうか?
近年「合格基準の考え方」が公開され、合格発表後に「科目得点状況表」が開示されるようになって以降、選択式の救済科目を予想するためには「得点分布データ」が欠かさないものとなりました。
当シリーズは、過去10年分の「TAC」得点分布データと、「本試験」の実際の得点分布の相関(散布図)から、今年の「2点以下割合・1点以下割合」を導き出していきたいと考えております。
過去10年間の「TAC」&「本試験」データ(科目別)の散布図から導いた近似曲線上に今年の「TAC」得点分布データを代入し、今年の「本試験」の値を数学的に予測してみます。
その予測値に基づいて救済されるかどうか(2点以下割合50%・1点以下割合30%をクリアできるか)をジャッジしていきます。
近似曲線の当て嵌まり度(R-2乗値)も考慮します。
今日も懲りずに社労士試験・選択式の救済予想「健保」編、いってみます!
目次▼
「健保」過去10年2点以下・1点以下割合(TACデータ)
2008(2点以下)61.2%(1点以下)26.2%
2009(2点以下)3.3%(1点以下)1.4%
2010(2点以下)14.7%(1点以下)4.2%
2011(2点以下)5.3%(1点以下)1.3%
2012(2点以下)18.3%(1点以下)5.4%
2013(2点以下)64.7%(1点以下)32.5%
2014(2点以下)20.2%(1点以下)9.7%
2015(2点以下)36.5%(1点以下)15.5%
2016(2点以下)22.7%(1点以下)14.1%
2017(2点以下)46.9%(1点以下)9.3%
「健保」過去10年2点以下・1点以下割合(本試験開示データ)
2008(2点以下)81.5%(1点以下)51.0%
2009(2点以下)31.7%(1点以下)18.1%
2010(2点以下)52.9%(1点以下)28.7%
2011(2点以下)25.2%(1点以下)9.0%
2012(2点以下)48.8%(1点以下)22.2%
2013(2点以下)84.6%(1点以下)57.0% 救済
2014(2点以下)61.8%(1点以下)42.0% 救済
2015(2点以下)67.9%(1点以下)40.4% 救済
2016(2点以下)62.6%(1点以下)48.4% 救済
2017(2点以下)73.7%(1点以下)37.8% 救済
(2点以下割合)散布図から導出した近似曲線
※「健保」過去10年間のTACデータと本試験開示データの散布図からの近似曲線
◎2018のTACデータ(2点以下割合)
健保 10.2%
◎2018の本試験(2点以下割合)推定値
健保 45.4%(非該当)
(1点以下割合)散布図から導出した近似曲線
※「健保」過去10年間のTACデータと本試験開示データの散布図からの近似曲線
◎2018のTACデータ(1点以下割合)
健保 2.8%
◎2018の本試験(1点以下割合)推定値
健保 22.0%(非該当)
いかがだったでしょうか?
以上 が【(第六弾)「健保」が救済されるか否かを大胆にジャッジする!】TAC過去10年分のデータから導いた2018年社労士試験選択式補正の確度でした。
結論から先に言います。過去10年の「TAC」データからジャッジすると「健保」が救済される確度は大方の予想通り低そうです。
今年の「健保」救済は常識的には厳しそうです。
「2点以下」45.4%、「1点以下」22.0%の予測値となりましたので、実際の値(特に1点以下)が補正基準に届くとはちょっと考え辛いです。
近似曲線からは「1点以下」が30%に届くためには、TACデータで少なくとも5%程度欲しいです。
今回のTACデータ2.8%というのはやや物足りないです。
近似曲線の当て嵌まり度(R-2乗値)も「1点以下」・「2点以下」共に「0.9」を超えていますので残念ながら信頼感はかなりあります。
TACデータに対して実際の値が跳ねるかどうかは、合格ボーダーライン上の受験生と受験生全体の得点の乖離が大きいか・小さいかに影響されます。
確かに「健保」はここ5年連続救済されているように比較的乖離が大きい科目ではあります。
でも今年の問題は、数字問題とはいえD・Eは是非とも取りたいレベルです。
A・B・Cは条文の第2条からの出題でやや変化球ですが、押さえていた方にとっては楽勝ですし、押さえていなかった方でもひとつくらいは文脈からなんとかなりそうな気もします。
「健保」補正待ちの方には大変申し訳ないですが、なんとか最低3点取りたかった問題でした…
以上のことから、今日の検証のまとめとしては、過去10年のTACデータから、2018年度の選択式「健保」救済の可能性は極めて低いという結論とさせていただきます。
次回は同様の手法で大注目の「社一」を取り上げます。
最後に当ブログの合格ライン予想(本試験直後発表した予想を初志貫徹で変えていません!)と各資格学校の合格ライン予想を載せておきます。
◎ひかる人財プロジェクト
■択一式
本命46点・対抗45点
■選択式
救済:国年
労安・労一・厚年は可能性あり(お願い、来てください!)
◎辰巳法律研究所
■選択式
23点
救済:労一・社一・国年
■択一式
44点
◎ユーキャン
■選択式
23点前後
救済:国年は濃厚、労一・社一は可能性あるか
■択一式
46点前後
救済:なし
◎TAC
■選択式
24点⇒23点
救済:国年
■択一式
46点⇒45点
救済:なし
◎フェニックスアカデミー
■選択式
24〜25点前後
救済:労一・労安・健保・厚年・国年は可能性ある
■択一式
昨年度(45点)より少し低い点数になる可能性がある
救済:常識・雇用・健保は可能性ある
◎クレアール
※本試験徹底分析動画より
■選択式
救済:労一・社一・厚年・国年は可能性ある
■択一式
47点
救済:常識
◎山川予備校
■選択式
24点・23点
救済:厚年・国年
■択一式
45点・46点
救済:なし
◎資格の大原
■選択式
救済:労一・国年・社一・厚年(表記順)
■択一式
45点前後
救済:常識
◎LEC
■選択式
23点
救済:国年は可能性高い、労一・社一も可能性ある
■択一式
45点
救済:なし
◎LEC 澤井講師
■選択式
25点
救済:国年
■択一式
45点
救済:なし
■合格率 9%台
微力ですがみなさんの合格を心よりお祈りしております。
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