簿記の勉強は最初は本当にちんぷんかんぷんですよね。
でもある日突然頭の中で何かが繋がって光明が差す日が絶対に来ます。
そのⅩデーがいつになるのかは個人差がありますが、その日を境に理解が垂直に立ち上がります。
そのⅩデーが本試験日より前に来れば合格できます。
その日が来るまで諦めずに頑張ってください。
今回は第154回日商簿記検定直前企画ということで、簿記3級に合格するための本試験での戦い方や出題予想等をご紹介します。
内容は下記の通りです。
本試験までの残り時間を有効に使って、確実に合格するようにしてください。
みなさんの合格を心よりお祈りしております。
本試験の配点基準
簿記3級の各問の配点は以下の通りとなります。
第1問:20点(仕訳で不動)
第2問:10点(予測難しい)
第3問:30点(3パターンの試算表)
第4問:10点(予測難しい)
第5問:30点(精算表か財務諸表)
100点満点で70点以上で合格です。
配点の高い第1問、第3問、第5問を仮にパーフェクトに正解すると、それだけで合格ラインを超えます。
つまり、第1問、第3問、第5問を入念に勉強する必要があります。
得点の目標としては、
- 第1問の仕訳で4つ取って16点
- 第3問と第5問で7割程度とって60点中42点
- あと12点以上を第2問と第4問でなんとか死守する感じでしょうか...
大体受かる人は、第3問か第5問のどちらか満点取れました!みたいな人が多いです。
第3問と第5問は出題パターンが限定されていますので過去問を繰り返し勉強しておけば高得点が狙えます。
第2問と第4問は出題が絞れませんので、ちょっと傾向を外されると0点とかも十分あり得るのであてにできません。
本試験の戦い方(時間配分等)
試験時間(2時間)の時間配分を考えてみます。
第1問:10分
第2問:10分
第3問:40分
第4問:10分
第5問:40分
※10分ほどロスタイム(見直し)
私なら最初に全体を見渡して、まず第1問の仕訳問題を解き、(クセのある)第2問と第4問をパッと見てすぐに鉛筆が走りそうであればそれに取りかかり、鉛筆が進まなそうであればスルーしておきます。
ただ第2問、第4問が選択問題(選択肢を選ぶだけ)であれば確実に何らかの選択肢を選んで記入しておきましょう。
そして次に重い第3問か第5問か自分のできそうなものから手をつけます。
第3問と第5問で点数を量産しなければならないので確り時間をかけてこの2問を解きます。
ただたまにどちらかが難しい場合がありますので、絶対にハマらないでください。
例えば第3問でハマりそうであればある程度で見切りをつけて第5問に飛びましょう。
タイムアウトで「第5問が白紙」とかになるとその時点でほぼノーチャンスですので。
順調であれば、第1・3・5問までをできれば開始1時間30分くらいで通過したいところです。
その後で第2問とか第4問のスルーしておいた問題に取りかかります。
そしてさらに余裕があれば全体的に見直しをします。
もっと余裕があれば解答を問題用紙に復元しておきましょう。
そうすればスクールの解答速報で自己採点ができ、ある程度合否が読めます。
この解答順序と時間配分、もし宜しければ参考にしてみてください。
前置きが長くなりましたが、いよいよ第154回日商簿記検定試験3級の出題予想を始めます!
簿記の出題は、直前の前回出たところよりも前々回やその前あたりがローテーション的に狙われます。
そこで過去の出題論点をじっくりと検証した上で出題のヤマ予想をしてみました。
参考程度にご覧ください。
第154回出題予想
第1問(20点)
出題予想『仕訳』
◎今回出題可能性の高い仕訳ベストテンをマスター!
勘定科目は問題文に明記されたものを使用しないと✖になるので要注意
- 売上戻り(返品)
- 仕入取引(仮払消費税)
- 現金過不足(帳簿残高と実際有高を合わせる)
- 貸倒れ(今期分か、前期分か)償却債権取立益(貸倒れ処理済みの売掛金回収)
- 売上取引・他店商品券(他店商品券は資産、商品券は負債)
- 固定資産の購入(未払)・売却(未収)
- 前払金・前受金(内金・手付金)
- 仕入諸掛り(運送費・発送費)
- 給料の支払い(所得税の源泉徴収と社会保険料)
- 郵便切手(通信費)・印紙(租税公課)の購入・決算にて貯蔵品に振替
第2問(10点)
出題予想『補助簿の選択』
◎典型的な取引についてどの補助簿に記入するのかマスター!
これも結局正しい仕訳が切れるかどうかがポイント
商品有高帳は、仕訳には出てこないが、売上・仕入がでてくると必ず記帳
・現金出納帳
・当座預金出納帳
・仕入帳
・売上帳
・商品有高帳
・売掛金元帳
・買掛金元帳
・受取手形記入帳
・支払手形記入帳
・固定資産台帳
第3問(30点)
出題予想『合計試算表か合計残高試算表』
◎合計試算表、残高試算表、合計残高試算表の違いをマスター!
・合計試算表⇒各勘定の借方合計および貸方合計の金額を記入
・残高試算表⇒各勘定の残高(貸借差額)を記入
(今回はこれ!)合計残高試算表⇒合計欄に各勘定の借方合計および貸方合計の金額を記入し、残高欄には各勘定の残高(貸借差額)を記入
第4問(10点)
出題予想『伝票』
◎仕訳日計表の作成をマスター!
・入金伝票、出金伝票、振替伝票の3種類しかない
・入金伝票:借方がすべて現金
・出金伝票:貸方がすべて現金
・振替伝票:現金が出てこない取引
・集計は慎重に、電卓をたたくのはゆっくりでもいいので一回で合わせるように心がける方がいいと思います。
第5問(30点)
出題予想『決算整理前試算表からの財務諸表』
◎損益計算書と貸借対照表の関係をマスター!
・決算整理後の金額が問われるので、解法手順は精算表と同じ
・集計は慎重に、表示方法(科目)で戸惑わないように
・当期純利益が正確に出せなくても気にする必要はありません(配点は大したことはない)
・ひとつひとつの仕訳を正確に切ることに専念する
※この記事内の仕訳には必ず配点がきます!
新出題形式(証ひょう)
最後に新出題形式(証ひょう:取引の事実を証明する資料)を少しだけ見ておきます。
これらの証ひょうを通常業務で使っている人はかなり有利です。
もう一度自分の日々の業務を思い出してみてください。
特に納品書、請求書、領収書はなじみがあると思いますのでイメージしておくと本番で慌てないかもしれません。
◎商品の仕入時、物品の購入時(先方発行)
・納品書
・請求書
・領収書
◎商品販売時(当社発行)
・納品書(控え)
・請求書(控え)
◎その他
・旅費交通費等報告書(交通費の精算)
・税金の納付書
・当座勘定照合表
いかがだってでしょうか?
以上が【第154回日商簿記3級出題予想】最後まで絶対に諦めない!過去の出題実績から今回の出題のヤマを張った!がでした。
これで数%は合格確率がアップしたと自負しております。
あとはみなさんが本試験会場でご自身の実力をフルに出し切っていただければ自ずと結果はついてくると信じております。
最後になりましたが、みなさんの合格をこころよりお祈りしております。
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