みなさんは今会社で孤立していませんか?
いきなり変な書き出しで申し訳ありません。
実は今うちの会社のマネージャークラスの社員で社内で孤立してしまっている男がいて、そのマネージャーを何とかしなければいけないなとあれこれ考えていたところ「そう言えば自分もそんな酷い時期があったなあ...」と色々と自分の過去の黒歴史がフラッシュバックされてきたのでせっかくなので記事にしてみようと思い立ちました。
今回は一スタッフというよりは管理職の立場で孤立するとしたらどんな理由(要因)によるものなのかについてまとめてみます。
私は以前この記事にも書きましたが転職した直後の30代後半の頃、転職した先の職場で正直孤立していました。(年上の部下からだけではなく...)
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この記事で(偉そうに)いとも簡単にその手強い部下を手なずけ信任を得たかのように書きましたが実際は非常に苦労しました。まさに「笛吹けど踊らず」状態です。私の提案はことごとく空振りに終わりましたし、会議ではいつも私一人対その他大勢の戦いでした。(自業自得なのですが何度も男泣きしました。)
でも今この年齢になって当時を冷静に振り返ってみると、私の方に至らない点が山のようにあったのだとしみじみ実感しています。そのいくつかを今日は思い出せるままに書き殴ってみたいと思いますので、今社内で(管理職の立場で)孤立している人(そんな方はそうそういないでしょうがw)がもしいらっしゃれば是非参考にしてみてください。
孤立した理由
- 1.自分の権限を錯覚し奢っていた
- 2.何かにつけて「NO」と言っていた
- 3.「ブレない」と「人の意見を聞かない」を一緒くたにしていた
- 4.気難しい人と感情的に相対していた
- 5.「気持ちよく働く」ということを理解していなかった
- 6.キーマンと呼べる人と敵対してしまった
- 7.本音はあまり出さないほうがいいと思っていた
- 8.苦手意識のある人を避けていた
- 9.アンフェアだった
- 10.自分のミス(間違い)を認めてはいけないと思っていた
- 11.イライラやもやもやで部下にあたっていた
- 12.それまでの会社の過去を否定しすぎていた
- 13.外部から借りてきた言葉やシステムを重用しすぎた
- 14.対面を避けなんでもかんでもメールで指示を出していた
- 15.現場の実情をわかろうとしなかった
- 16.泥臭い仕事をやらなかった
- 17.自分のことしか考えていなかった
◇簡単に状況説明◇
・37歳で社長からスカウトされ今の会社に転職
・当時の総務部長と社長がイマイチうまくいっていなかったのが発端
・配属された総務部を経営者のコントロール下に置くことがミッション
・入社1年後に私が総務部長となり当時の総務部長は他部署へ横滑り(役職は部長のまま)
・総務部長就任後しばらくの間孤立した
1.自分の権限を錯覚し奢っていた
・偉くもなんともないのに社長から全権委任されているかの如く振舞っていた
・早く結果を出したいと肩に力が入りすぎて上から目線で配慮を欠く言動を繰り返していた
【NGポイント】自分の権限や能力を過大評価してしまうと横柄なイメージが付き纏う
★修復方法★自分の立場とミッションをわきまえつつ真摯に相手の立場にも配慮をもって接しよう
2.何かにつけて「NO」と言っていた
・部下の意見やアイデアにことごとくNOということが部下の為になると思っていた
・ガツンと怒られて伸びる人もいるが褒められて伸びる人もたくさんいるということをわかっていなかった
【NGポイント】否定ばかりしていると人はやる気をなくし「やらされ感」だけが残る
★修復方法★相手を積極的に認め褒めるときは褒めしっかりと評価しよう
3.「ブレない」と「人の意見を聞かない」を一緒くたにしていた
・自分の意見をコロコロ変えてはいけない意識が強すぎて人の意見を参考にしなかった
・敢えて人が進言してくれていることの逆のことを選択するようなところがあった
【NGポイント】人の意見を聞かないのは相手にまったく歩み寄ろうとしていない
★修復方法★心に余裕とバランス感覚をもって私利は捨てときには人の意見を尊重し採用しよう
4.気難しい人と感情的に相対していた
・プライドが高い人や感情の起伏が激しい人の感情に正面からぶつかっていた
・その人に言い負かされたくない、屈したくないという思いだけで感情を露わにしてしまっていた
【NGポイント】気難しい人の感情に向き合ってしまうとお互い消耗してしまう
★修復方法★プライドの高い人や起伏の激しい人に対しては感情的にならずサラッとかわそう
5.「気持ちよく働く」ということを理解していなかった
・部下に「気持ち良く働きたい」と言われるとどうしても違和感を感じてしまっていた
・「気持ちよく働く」とうい言葉から甘さとか馴れ合いとかをイメージしていた
【NGポイント】良好な人間関係がなければスムーズに仕事をすることはできない
★修復方法★役職の高くない社員が少しでも仕事のプレッシャーを感じないように特に気を配ろう
6.キーマンと呼べる人と敵対してしまった
・社員の気持ちを掴んでいるキーマンと友好関係をもてず逆に敵対してしまった
・その人を認めることは大勢に流されてしまうのではないかという錯覚をしていた
【NGポイント】影響力を持っているキーマンと敵対すると全体から敵視されてしまう
★修復方法★職場の雰囲気を先導しているキーマンをリスペクトし他の人も巻き込もう
7.本音はあまり出さないほうがいいと思っていた
・自分の手の内や弱みを社員に見せることは悪であると勘違いしていた
・「今何を考えているか」ということを言葉にも行動に表さなかった
【NGポイント】何を考えているかわからない得体の知れない人は間違いなく恐ろしい
★修復方法★自分の考えていることをはっきりと表明して心を開き信頼されるようにしよう
8.苦手意識のある人を避けていた
・過去にやりあったことのある職人肌タイプの無骨な社員に苦手意識を持っていた
・その社員との接触(コミュニケーション)することを極力避けていた
【NGポイント】避ければ避けるほど相手の心は自分から離れていく
★修復方法★人に対して得手不得手をつくらないようにして嫌いな人ほど一日一回は声をかけよう
9.アンフェアだった
・相手によって極端に冷たい態度をとったり無条件に受け入れたりしていた
・役職が上か下かとか自分の敵か味方かという視点で人を見て態度を変えていた
【NGポイント】人によって態度や言動を変えると間違いなく反感を買われる
★修復方法★あるゆる人に対して対等に(フェア)に付き合おう
10.自分のミス(間違い)を認めてはいけないと思っていた
・自分(威厳)を守るためにミスをしても謝らないどころか言い訳や責任転嫁していた
・言い訳をした時点で今まで積み上げてきたことが音を立てて崩れてしまうということがわからなかった
【NGポイント】言い訳はミスを認める気持ちをすべて消し去ってしまう
★修復方法★自分のミスを客観的に見るようにし謝るときは素直に謝り言い訳はしないようしよう
11.イライラやもやもやで部下にあたっていた
・仕事がうまくいかないイライラを直属の若い女性の部下にあたってしまうことがあった
・逆にその部下に真摯に対応され我に返って自己嫌悪に陥った
【NGポイント】自分がイライラしているから人にあたっていいという道理は通らない
★修復方法★人にあたることはいかなる理由があっても許されないし逆に自分があたられた時は大人の対応をしよう
12.それまでの会社の過去を否定しすぎていた
・会議の場で「いままで何をやっていたんだ?」的な会社の過去を全否定するようなことをぬけぬけと言っていた
・今まで懸命にやってきた先輩たちのプライドを踏みにじることになることがわからなかった
【NGポイント】過去を単に貶すのは社員がやってきたことのすべてを否定することになる
★修復方法★会社の過去にも敬意を払いつつ現状を把握し一丸となって将来を変えよう
13.外部から借りてきた言葉やシステムを重用しすぎた
・本やセミナーで仕入れた言葉やシステムを自己満足で情け容赦なく強引に導入していた
・自社の状況に則した自分の意思や表現が入っていなかったので社員にはまったく刺さらなかった
【NGポイント】自分の熱い想いが入っていないものには人を動かす力などない
★修復方法★社外で見聞きしてきたことをそのまま話すのではなく魂を込めて導入・展開しよう
14.対面を避けなんでもかんでもメールで指示を出していた
・忙し振ったり偉そう振って面談とか電話でなくメールで大部分済ませていた
・特に苦手な人と直接会って話すのは心のどこかで面倒臭いと感じていた
【NGポイント】顔を見て話さないと真意が伝わらなかったり関係がギスギスしてくる
★修復方法★メールより電話、電話より対面で相手をより理解しようとするコミュニケーションを心掛けよう
15.現場の実情をわかろうとしなかった
・現場に入り込んで社員と話したり働きぶりを見ることなくあれこれ口を出していた
・現場を知らない、わからないという劣等感を隠すのに必死だった
【NGポイント】現場の実情を理解しないで出す指示命令は机上の空論である
★修復方法★自ら現場に身を置き自分の目で確かめ現場の声に耳を傾け仕事の理解を深めよう
16.泥臭い仕事をやらなかった
・全社的な大掃除に参加しなかったりトイレ掃除の当番に加わっていなかった
・お高く留まって朝礼にも参加せず社訓や接客挨拶の唱和を怠っていた
【NGポイント】当たり前のことをちゃんとやっているかどうかを周りは見ている
★修復方法★派手さはないがすべての基礎になるような地味な仕事は率先して前向きにやろう
17.自分のことしか考えていなかった
・すべてはこれに通じるが自分の利益(評価や賞賛)しか考えていなかった
・自分ひとりで会社を変えてやる、部署を再生してやるなんて大それたことを考えていた
【NGポイント】自分本位に考えるとそれが煤けるしそうなると誰も協力してくれなくなる
★修復方法★まずは相手のためになることを考えて貢献し見返りを期待しないようにしよう
いかがだったでしょうか?
こんな管理者は間違いなく孤立しますよね。泣けてきますまったく...ぐすん
改めてこの記事を書いていて私は本当に酷かったんだなあと痛感しています。今これらの項目すべてが修復できているとは口が裂けても言えませんが、実感としてはそこそこは改善できてきています。
ここまでをざっくりまとめると、会社で管理者が孤立しないためのもっとも大切なことは、最後の項目でも書きましたが「自分本位になっていないかどうか」が一番大きいと思います。すべての項目はほぼここから派生しているような気すらします。「自分本位になっていないかどうか」ということは「他人を信用しているかどうか」とも密接に関係しています。相手が信用できないとなるとすべて支配しようとしてしまいます。まさに利己的な恐怖政治のような状態です。そんな恐怖政治をやろうとしている管理者は孤立して当然です。
もう一度修復方法を挙げておきます。
修復方法のまとめ
- 自分の立場をわきまえ相手の立場にも配慮しよう
- 相手を積極的に認め評価しよう
- 私利は捨てときには人の意見を尊重し採用しよう
- 気難しい人に対しては感情的にならずサラッとかわそう
- 社員が仕事のプレッシャーを感じないように気を配ろう
- 職場のキーマンをリスペクトし他の人を巻き込もう
- 心を開き信頼されるようにしよう
- 人に対して得手不得手をつくらないようにしよう
- あるゆる人に対して対等に(フェア)に付き合おう
- 自分のミスを謝るときは素直に謝り言い訳はしないようしよう
- 人にあたることはいかなる理由があってもやめよう
- 会社の過去にも敬意を払おう
- 社外で見聞きしてきたことに魂を込めて導入・展開しよう
- 対面でコミュニケーションをとるように心掛けよう
- 自ら現場で見て聞いて仕事の理解を深めよう
- 基礎になるような地味な仕事は率先して前向きにやろう
- まず相手に貢献し見返りを期待しないようにしよう
最後に冒頭で紹介した記事でも書いた「心を開きたくない上司のタイプ」をここでもう一度挙げて今日の記事は締めくくります。
当時の私と被る点が満載ですよね。
部下が心を開きたくない上司の7つのタイプ
- 謙虚さのかけらも無くプライベートでも上司面する
- 自分の出世しか考えていないので情け容赦なく部下を踏み台にする、切り捨てる
- クールで表情に乏しく何を考えているかわからない
- 人の挫折感や痛みをわかろうとしない(多分一生わからない)
- 人の意見に耳を貸さず自分の主張をゴリゴリ押し通そうとする
- 合理性(システム)やヒエラルキーを絶対視しすぎる
- 自分ほど仕事のできる人間はいないと盲信し他を下に見る