※過去11年の宅建試験:合格者数・受験者数・申込者数・合格率・合格ライン
(出典)LEC
※昨年度の解答速報と合格ライン
↓↓↓
2017年(平成29年)の宅建士試験合格を目指しているみなさん
その宅建士試験を受験するかどうか現時点ではまだ迷っているみなさん
こんにちは!
いかがお過ごしですか?
このブログでは宅建士試験に注目して、過去様々な情報をご紹介してきました。
もしよろしければご覧になってください。
◆ノーマルな勉強法について
◆直前期のダメ押し
そこで今日は、そろそろ2017年(平成29年)の本試験に向けて始動する(勉強を開始する)方が出始めるタイミングですので、是非宅建士試験の受験を考えている方に知っておいて欲しい、試験科目別の攻略法等を取り上げてみます。
1.宅建士試験の試験科目
宅建士試験の試験科目としては、「試験の基準及び内容」として、一般財団法人不動産適正取引推進機構のHPには次の通り記されています。
宅地建物取引業に関する実用的な知識を有するかどうかを判定することに基準が置かれています。(宅建業法施行規則第7条)
試験の内容は、おおむね次のとおりです。(同第8条)(1号)土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること。
(2号)土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること。
(3号)土地及び建物についての法令上の制限に関すること。
(4号)宅地及び建物についての税に関する法令に関すること。
(5号)宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること。
(6号)宅地及び建物の価格の評定に関すること。
(7号)宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること。
この定めは非常に分かりにくいので、通常は上の1号から7号までの試験科目を下記の4つに分類しています。
①権利関係(2号)
②宅建業法(7号)
③法令上の制限(3号)
④税・その他(1・4・5・6号)
ここ数年、科目別の出題内訳は次のようになっていますので2016年もほぼ同じような傾向が続くと思われます。
①権利関係(14問)
②宅建業法(20問)
③法令上の制限(8問)
④税・その他(8問)
2.各科目の得点目標
以前私はこの記事の中で、各科目の得点目標をご提案しました。
★絶対に死守して欲しい得点目標 33点
その内訳は、
①権利関係 6問/14問(難しいので欲張ってハマらないように)
②宅建業法 18問/20問(得点源にしたいところだが2015は手強かった)
③法令上の制限 5問/8問(暗記中心できっちり対策すればなんとかなる)
④税・その他 4問/8問(範囲は膨大だがヤマは比較的はりやすい)
※欲をいえばこの得点に2~3点上乗せして35~36点取れればより合格に近づきます。
3.2015年本試験の振り返り
(合格ライン31点)
①権利関係(14問)
基本的な知識で解ける問題が少なく、問1の条文問題や、問8の個数問題、問9の判決文問題、また出題頻度が低い問5「占有訴権」や問7「抵当権の譲渡」といった判断が難しい問題が多かったといえます。
また、例年1問出題されている「借地」からの出題がなく、「借家」が2問出題されたことも大きな特徴でした。
内容的にも昨年度同様、過去問だけの学習では解答困難な問題が多く、基本知識は勿論のこと、それに基づく応用力も試される内容となってきています。
ここで7~8問は死守しておかないと合格ラインに届くことが厳しくなってしまいそうです。
②宅建業法(20問)
個数問題が8問出題されたこともあり、例年よりも、若干難易度が高かったといえます。
個数問題以外の四択も、一筋縄ではいかない、判断を迷う問題も多く、しっかり対策していた方でもある程度の失点はしょうがないといえる難易度でした。
内容的には、業務規制が多くを占め、重要事項説明や37 条書面の細かい規定も出題されています。
問42では例年単独で1問ずつ出題される「営業保証金」と「保証協会」が比較形式の1問として出題されたことが大きな特徴でした。
また問35「宅地建物取引士」の義務や禁止行為について、宅建業法の条文に直接規定されているか否かを問う問題や、問41宅建業者の従業者と取引相手との会話形式の問題等、新傾向・新形式の問題や実務的な問題が目立ちました。
得点源(たとえば18問)というには難易度が高くなりましたが、最低でも12~13問は取らないと厳しいでしょう。
③法令上の制限(8問)
科目全体としては昨年度とほぼ同様の難易度ではないかと感じます。
3年ぶりに問21「国土利用計画法」が単独で出題されたことが大きな特徴でした。
問15「都市計画法」の開発許可など一部解きづらい問題も出題されていましたが、逆に問17・問18「建築基準法」に関する問題などは、絶対に落としてはいけないシンプルな問題でした。
このように難問と、過去問で繰り返し問われているような易問との差が比較的大きかったイメージです。
この科目と次の科目の「税・その他」を得点源にできたかどうかが今回の合否を分けたのではないでしょうか。5~6問は確保したいところです。
④税・その他(8問)
税・その他も例年と比較すると平易な問題が多く、先程も述べたとおり、法令上の制限と併せて、これらの科目で得点を一点でも多く積み上げられたか否かが、合否に影響を与えたと思われます。
税からは問24「固定資産税」が予想通り出題され得点したいところです。
また、大方の予想に反して、問25「地価公示法」が3年連続出題されたのには少し驚かされました。
問48「統計」は今まで出題されなかった資料からの出題でしたが、逆に「その他」の他の問題はすべて得点できても不思議ではないレベルでした。
極端に難しいといった問題はありませんでしたので、なかなか対策は立てづらい科目ではありますが、なんとか高得点を取りたかった分野です。
6~7問取れれば上出来でしょう。
4.各科目の難易度や勉強方法
①権利関係(14問)
・民法と、民法の特別法である借地借家法、建物区分所有法、不動産登記法から出題される
・「権利関係」とは契約上の権利と義務に関する法律的知識でこれが得意だと鬼に金棒
・宅建士試験が難しいといわれる所以はこの科目に他ならない
・ただ近年の宅建士試験のこの科目は難化の一途で、コスパも悪くどの程度対策すればよいのか悩みどころ(半分取れれば御の字くらいの気持ちでいいのでは)
・捨てるところは捨てる、確実に取るところは取るといったメリハリが必要かも
(ココが出れば確実に取る論点:意思表示・代理・共有・請負・委任・相続遺言・借地借家法・建物区分所有法など)
・とにかく高得点を取ろうと欲張り過ぎて他の科目を勉強する時間が無くなるといった愚行は避けるべき
②宅建業法(20問)
・もっとも出題数が多く、できれば得点源にしたい科目(2015は難化したので今後を注目)
・特別難解な法律でもないし、出題範囲が限定されているので、過去問をはじめとする問題演習しっかりやっておけば特に問題ない
・他の受験者もしっかり勉強してきているので、ここで大幅な失点は命取り
・「権利関係」全滅で「宅建業法」満点で合格した人もいるくらい
・特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律もしっかり対策
・改正がちょこちょこあるので直前期に予備校等から最新の情報を収集することが大切
③法令上の制限(8問)
・都市計画法、建築基準法、国土利用計画法、農地法、土地区画整理法、宅地造成等規制法の6つの法律から出題
・最初は砂を噛むような苦々しい勉強だが劇的に知識が定着する瞬間が必ずくる
・特に難しい訳ではなく、暗記中心なので、力を入れれば入れただけ得点源となる
・特に国土利用計画法と農地法は落としたくないのでしっかり暗記しておく
・覚えなければならない数字も多いのでゴロ合わせもフルに活用
・この科目の対策が不十分の受験者は多いので逆にここでの得点が合否を分ける
④税・その他(8問)
・税金、地価公示法、不動産鑑定評価基準、土地、建物、住宅金融支援機構、不当景品類及び不当表示防止法、統計から出題
・税法はたった2問なので捨てたくなるが、繰り返し問題演習をこなせば確実に得点できる
・地価公示法か不動産鑑定評価基準のどちらかの出題なので2016は不動産鑑定評価基準か
・土地については過去問重視、建物については常識的に判断すれば大丈夫
・統計は試験当日の試験開始直前に頭に叩き込めば済むレベル(2015は少し変則だった)
(注)不動産業者に勤めている方は、登録講習を受講すると「その他」の5点が免除される
5.勉強する順番
一般的に宅建士試験のテキストは
①権利関係>②宅建業法>③法令上の制限>④税・その他
の順番で構成されているものが圧倒的に多いです。
これは本試験の出題順になんとなく基づいているものと思われます。
でも勉強する順番もこの順番がベストかと聞かれると、答えは「ノー」です。
独学で宅建士試験に臨む予定の方は是非、
①権利関係>③法令上の制限>②宅建業法>④税・その他
の順番で勉強することをおすすめします。
もし私がもう一度ゼロから勉強するとすればこの順番でやるはずです。
宅建業法(特に重要事項説明書の記載事項)は、「法令上の制限」の知識が必要な論点が数多くあるので、「法令上の制限」を先に勉強しておいたほうが、「宅建業法」の理解が格段にスムーズに進むからです。
ただ「権利関係」は一番理解するのに苦労する科目ですので、一番最後にまわすという考え方もなくはありません。
最初から見たことも聞いたこともないような民法の難しい規定ばかり読んでいると、勉強自体を投げ出したくなってしまいますので、理解するというよりは、暗記さえすればなんとかなる「法令上の制限」とか「宅建業法」を導入として先にやったほうが、勉強のモチベーションは保てるかもしれません。
とにかく宅建士試験は満点を取る試験ではありません。
ほぼ70%得点できれば合格できる試験です。
特にまかり間違っても、「権利関係」で満点を取ろうなどと考えない方が得策です。
そのことを肝に銘じて、確実にマスターする論点と、捨ててしまう論点のメリハリをしっかりつけるように意識しましょう。
6.最短最速で一発合格するための10個のツール
働きながら最短最速で、独学で、一発合格した私の実体験からおすすめする宅建試験勉強の10個のツールです。
是非一度ご覧ください。
↓↓↓
以上が、2017年(平成29年)宅建士試験に向けてそろそろ始動する方に是非絶対に知っておいて欲しい、宅建士試験科目別攻略法(勉強方法と勉強する順番等)でした。
10月の宅建士試験日まではあっという間です。
おそらく申込みは今年も7月1日から始まります。
一般財団法人 不動産適正取引推進機構 | 宅地建物取引士資格試験の年間スケジュールの予定
申込方法は、郵送による申込みとインターネットによる申込みがあります。
※郵送申込みは、7月1日から配布する試験案内(申込書同封)をご確認ください。
配布場所は、実施公告日以降にホームページに掲載します。
※インターネット申込みは、7月1日から掲載するホームページをご確認ください。
準備は一日でも早く始めるに越したことはありません。
できるだけ早目、早目にスタートされることをおすすめします。
この記事を読んでいただいたすべての方が、今年の宅建士試験に合格されることをお祈りして今日の記事は締めさせていただきます。
今後も宅建士試験に関する情報を続々とご紹介していく予定ですので、このブログを是非ご愛顧いただきますようお願いいたします。
ではまたお会いできる日を楽しみしております...
◆赤丸急上昇!今後注目されるおすすめ資格
◆不動産三冠資格(トリプルクラウン)について
◆おすすめ不動産関連資格
★クリックしていただければ、当ブログ以外の宅建士試験情報も見ることができます!
↓↓↓