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【エリートの苦悩】「モチベーションが上がらない...」一流企業で出世を約束された30代サラリーマンの悲痛なつぶやき(ドキュメント)

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20代~30代の働き盛りのサラリーマンの皆さんお元気ですか?

仕事のモチベーションは下がってないですか?

仕事のやる気がイマイチ出ないということはないですか?

 

そんな将来を嘱望された若手サラリーマンのみなさんに向けて今日は書いています。

 

先日そこそこの一流企業(大企業)に勤めている学生時代の友人と飲む機会がありました。その時その友人が同じ会社の30半ばくらいの年齢で、管理職一歩手前といった感じの後輩を一緒に連れてきました。

その後輩が飲んでいるときに「最近モチベーションが上がらないんですよね・・・」とボソッとつぶやいたので色々と突っ込んで聞いてみたところ、私が違う会社の人という安心感も手伝ったのか色々と話してくれました。

もちろん匿名でブログに書くことの了解も得ることができましたので少し紹介したいと思います。 

 

余談ですが、彼が席を外した時に私の友人が、「あいつは将来管理職はもちろんのこと役員だって夢じゃない、出世を約束された男だ」と話していました。「あいつが辞めるようではうちの会社も先がないな」と断言していました。

なるほどなかなか男前で、明るいし、礼儀正しいし、話も面白いし、全然偉そうではないけれど程よい自信も感じさせる「こいつは仕事できるだろうな」と一目でわかるようなセンスのいい男でした。

 

そんな彼の口から意外にも「やる気が出ない」というセリフがこぼれ落ちたので、根掘り葉掘り聞いてしまいました。

そのとき彼が話してくれた内容を少し紹介したいと思います。

 

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同僚(同世代)のこと

「多分みんな忙し過ぎるんですよね。自分の担当業務に精一杯で他人のこととか他人の仕事のことを考えてる余裕なんか無いんですよね。あとうちってそこそこの規模なんでセクショナリズムが強いというか、越権行為みたいなことはほとんどだれもやりたがらないんです。

同年代や同じ役職の者同士で議論するなんてこともほぼ皆無です。だって下手に口出すと責任が発生するので仕事が増えちゃいますもんね。耳障りの悪いこと言うと嫌われちゃうし...

こんな感じだとだれか同僚が困ったときとかでも、それを助けようとする人あまりいないんじゃないでしょうか。(苦笑)」

【ポイント】

・お互い自分のテリトリーの仕事しかしないので新しい課題や想定外の課題に対応できない

・失敗した時に誰かが手を差し伸べてくれそうな安心感が持てない(想像できない)

・ライバル意識が変に相手に頼らないこと、相談しないことに片寄って形を変えている

【モチベーションが上がらない理由】

ごく狭い与えられた領域で縦割りでしか仕事をしない同僚と一緒ではモチベーションの源泉となる同僚と切磋琢磨しようとするエネルギーがイマイチ沸いてこない

【本当にこれでいいの?】

仕事に自由度を持たせ、対話の機会を増やし、隣をいつも気にかけてチームワークで仕事をすればもっと視野も広がるし大きなミスやロスも大幅に減らせるような気がするんですよね...

 

上司(先輩)のこと

「自分の上司は滅茶苦茶仕事もできるし頭も良いのですが、いつでも最初から自分の答えというか、会社の意向を明確に持っているような気がするんです。部下と一緒に対話しながら、発想やアイデアをお互い交流し合って何か新しいものを創り出していこうというムードはあまり感じられないんですよね。

部下に任せるより自分がやったほうが早いしクオリティが高いと思ってるんじゃないですかね。こんなことを上司のその上の上司に言うのも違うような気もしますし、その上司が仕事してないわけではないので...(うつむきながら)」

【ポイント】

・上司のマネジメントが一方通行で人の話を聞いているポーズにしか感じられない

・上司が徹底して上を見て仕事をするタイプで最後の最後は会社の意志を押し付ける

・上司の悪口をそのまた上の上司に言うことができない日本のサラリーマンのクソ美学が恨めしい

【モチベーションが上がらない理由】

すべて自分で答えを出してしまう(それが正しければ正しいほど)上司の下ではモチベーションの源泉となる上司のために踏ん張ろうとするエネルギーがイマイチ沸いてこない

【本当にこれでいいの?】

新しい仕事をつくりだすためには、現場で上下関係なくゼロから対話をし、考え、知恵を出し合ってチームで答えを出していくことが必須じゃないかと思うんですよね...

 

部下(後輩)のこと

「自分は学生時代から体育会系だったので、後輩の世話を焼いたりするのは嫌いじゃないのですが、最近の若手はそれを大きなお世話というか、あまり関わって欲しくないと感じてるみたいですね。

自分なんかは上司と飲みに行ってフェーストゥフェースで話し合うことで人間関係というか信頼関係を深めてきたので、ちょっと寂しく感じてしまいます。

最近は部下が定時で帰ろうとしていても飲みに誘いづらいし、スマホでゲームやってるの見るとなんか申し訳なくて声かけられないですもん(笑)」

【ポイント】

・部下を飲みに誘っても簡単に断られる(娯楽が多様化している)

・部下と腹を割って濃密なコミュニケーションが取れない(機会がない)

・部下に職場では話せない今まで蓄積してきた失敗談や裏話のような「濃い話」を語る(共有する)場面がなくなった

【モチベーションが上がらない理由】

部下とフランクな対話がほぼない希薄な関係性からはモチベーションの源泉となる部下を育成しようとするエネルギーがイマイチ沸いてこない

【本当にこれでいいの?】

濃厚な人間関係から社員同士の情報共有がなされ、愛社精神や信頼関係が醸成されることもあると思うんですよね...

 

組織(体質)のこと

「風通しが悪いというか、誰も自分の意見なんかストレートに言わないんです。部門のトップが右に流れれば一斉に右に流れ、左に流れれば左に、そんな感じです。

自由な雰囲気で激論するなんてもう何年も見てないですね。仕事上で怒鳴り合うなんて今は有り得ないですもん。会社は会社で強制力をもって制度や枠組みを押し付けてくるのが目立ちますしね。

うちはひとりひとりいい大学出てるし、みんな優秀なんですけど、組織に対して萎縮したり、気を遣い過ぎたり、陰でお互い足を引っ張り合ったりしていてその能力が存分に発揮されていないので本当にもったいないですね。(苦笑)」

【ポイント】

・組織が出る杭を打つ的な牽制的な人間関係だけで維持、安定している

・言っても無駄とか言わない方が無難といった波風を立てない空気が蔓延している

・上の役職に行けば行くほど「うちは風通しがいい」と思っているが一般社員は真逆の感覚

【モチベーションが上がらない理由】

自由闊達な対話なく、机上で作りこまれた枠組みだけを強制する組織ではモチベーションの源泉となる会社方針を納得してやっていこうとするエネルギーは湧いてこない

【本当にこれでいいの?】

若い社員層の皮膚感覚を可能な限り配慮して、彼らが腹落ちするまで丁寧に作りこんだ制度は有意義に長きにわたって生き続けると思うんですけどね...

 

個人(自分の評価)のこと

「うちの会社の評価って典型的な減点方式なんですよね。ここが足りない、あそこがダメって感じでどんどん減点されていくような評価なんです。個性とか一芸みたいなものはほとんど評価せず、こうあるべきだみたいな社員像が固まってる感じで。

自分の場合は結構不器用だし、ちょっと変だなと感じると黙っていられない性分なのである意味全然サラリーマンとしては賢くないし、こんな人間は減点方式だと評価されないんでしょうね。かといって生き方を簡単に変えることもできないので評価が低いのは仕方のないことなのでしょうね...(あきらめ)」

【ポイント】

・少々とんがっていてもポテンシャルのある人材が評価され辛い

・個性を見つけそれを受け入れてそこから優れた能力を引き出そうとしない

・大企業特有の社員に対する理想像が確立していてそこにどれだけ足りないかで判断される

【モチベーションが上がらない理由】

無難に適合することを誘導する欠点を指摘するだけの評価ではモチベーションの源泉となる自分の持ち味を発揮しようとするエネルギーは湧いてこない

【本当にこれでいいの?】

ありのままの人間をまずは認めて、加点方式で活かせる特性を評価することが、企業が成長し続けるために必要不可欠な人材をつくり出していくことになると思うんですけどね...

 

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以上が「最近モチベーションが上がらない」とつぶやいていた、ある一流企業で出世を約束された30代サラリーマンが話してくれた内容(ドキュメント)です。

さすがに出世を約束され将来を嘱望されている人物はしっかり自分の頭で考えていますね。まだ30半ばの年齢なのに感心させられました。

でも人それぞれ置かれている立場立場でいろんな悩みってあるものですね。

 

彼の言葉をまとめていて、働き盛りのしかも出世コースに乗っているようないまどきの20~30代社員がやる気をなくしている理由として下記の3つを感じました。

  1. なかなか対話ができない
  2. なかなか共生ができない
  3. なかなか信頼ができない

そしてこの3つのキーワードが大きな閉塞感(変わりたくない既得権益者の圧力)となってその年代に重くのしかかっているようです。

その閉塞感を打破するためには自分一人の力ではいかんともしがたい部分も確かにあるのですが、最低限これだけはやってみて欲しいことをいくつかアドバイスしてみます。

もし仮に「反乱している」とか、「カッコつけてる」とか、「目立ちたがり屋だ」と言われてもここは負けないで欲しいのです。

それでは「対話」「共生」「信頼」の3つのキーワードに分けて紹介します。

(あくまで20~30代くらいのサラリーマンを想定しています。)

 

「対話」

・他人の意見に真剣に耳を傾けよう

他人の意見を聞けない人は自分の意見を聞いてもらえるはずがない

・自分の価値観を持ちそれに基づき発言し行動しよう

 言われたこと与えられたことだけやるのではなく主体性を持ち続けよう

・上司にどんどん質問しよう

自分の価値観で仕事をしてない上司は何も答えられないしそれは嫌でも肌で感じる 

 

「共生」

・質の高い情報共有をしよう

 表面的な情報だけでなく腹を割って深い部分の情報も公開しよう

・結論はみんなで一緒に出そう

結論はみんなを巻き込んでみんなで考えみんなで悩んで困って導き出そう

・目標はみんなで一緒に立てよう

みんなで目標にコミットしその達成に向けみんなで力を合わせよう

 

「信頼」

・問題解決しようとしている人をバックアップしよう

 人をバックアップすることで自分も信頼もされるし次は自分が助けてもらえる

・こんな上司は徹底的に信頼しよう

心に響くような自分の言葉で話せ自分の価値観で行動できる上司のことは徹底的に信頼してみよう(いない場合は自分がそうなるしかない)

・少なくとも同僚はお互い信頼し合おう

一歩踏み出すときの勇気や安心感をお互い信頼することで与え合おう

 

ここまで個人単位でできることをやってみて、そこで最終的には会社を信頼できるかどうかになってきます。残念ながらその時点で会社を信頼できなければ他の可能性を模索しても悪くないのではないでしょうか。 

 

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人はだれしも油断していれば保守化する傾向にあります。それは地位が上がれば上がるほど顕著になってきます。ポジションに安住し建前や形式に囚われてしまうのです。

 

また最近の入社間もない若手の特徴は以前少し触れましたが、非常にまじめに仕事と向き合う傾向にあります。ただ真面目過ぎて若干義務的に仕事をこなす傾向もあります。付け加えるとフラットを好み、個を大切にする傾向があります。

 

 

きょうのこの友人の後輩はちょうどその上の世代と下の世代の狭間に立たされて、

「孤立感」

を味わい、一時的にモチベーションが下がってしまったのだと思います。

でもおそらく彼のことですのできっとまた力強く前進を始めてくれることでしょう。

 

このような優秀な人材がやる気を失うということは一企業のみならず大きく言うとわが国の経済全体にとってもジワジワと響いてくる損失となり得ます。

社員ひとりひとりが常に高い目標とモチベーションをもって働ける世の中になって欲しいものです。

今日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

 

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