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総務部長の闇は深い?意外に知られていない私の裏ミッション7つ

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私は以前も書いたが中小企業の総務部長を生業としている。唐突だが皆さんは総務部長や総務部という部署の任務(ミッション)にどのようなイメージをおもちだろうか?

 

私は自分の中で総務部のあるべき姿を下記の通り定義づけている。あくまで私の定義なので世間一般で通用するかどうかはわからないがとにかく表向きはこれが総務部のあるべき姿だと位置付けているし、スタッフにもそう指導している。

 

私が考える総務部の役割

総務部門の業務は、企業内の事務業務を全てつかさどる部門 

(1) 経営トップのサポート業務
(2) 全社的コミュニケーター(経営計画や経営戦略の策定など全社的な情報の連絡・調整、業務事項などの全社通達を行う)
(3) 他部門のサポート業務(各部門が円滑に効果的に業務を遂行できるよう支援)
(4) 全社的活動の推進(全社的活動の準備・PR活動・運営とその支援)

  

 

 

もう少し補足すると、総務部は会社のヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源を管理する部署である。また他のどの部署も取り扱わない業務をすべて引き受ける『何でも屋』のような存在でもある。ごくまれに『縁の下の力持ち』みたいにいいイメージで表現されるが、通常は会社側、役員側の立場で動くことが多いので批判されたり嫌われたりすることが比較的多い。

■□具体的な総務部の表のミッション□■

・人事労務管理

・文書管理

・固定資産管理

・オフィス管理

・システム管理

・会議管理

・リスクマネジメント

・内部監査

・社内規定管理

・福利厚生施策

・法務管理

・行事管理

・環境対策

・冠婚葬祭

 等々

 

これらが一般的に総務部が日常的に行っている表の任務(ミッション)である。

そんな部署の責任者が総務部長なのであるが、前述したとおり経営者や役員に非常に近いので社内では一目置かれたりすることもあるが、反面誰もやりたがらない、あまり知られていない裏の任務(ミッション)がなくはない。これがなければ最高のポジションなのだと思うが世の中そんなに甘くはない。言い換えればこのミッションこそが総務部長の存在意義なのかもしれない。

それではその裏のミッション(中小企業編)をいくつかご紹介したいと思う。

 

 

 

 

M1.メンタルヘルス不調者対策

昨今メンタルヘルス不調をきたしている社員は非常に多い。現代のストレスの形は様々で多岐にわたり、一昔前だったらストレスなんか無縁のような部署にだってメンタルヘルス不調者は存在する。

 

私だってその予備軍かもしれないし、いつ不調をきたしたっておかしくない。特に『えっ?君が?』みたいな明るい社員がメンタルヘルスのことで相談に来たりもするし、家庭の不和や恋愛の悩みをそのまま引きずってメンタルヘルス不調をきたしている社員もいる。

 

そんなメンヘル不調の当人と面談し、どのようにその後の道を模索するかを決めていくのが私の仕事である。軸足は当然会社側にあるのだが、一歩間違えばそのスタッフの生活や将来に大きく影響するし、生命の危険すら否定できない。自然と非常に難しいミッションとなり本当に気が抜けないし、精神的に疲れるし、あまり気分のいいものではないし、決して褒められたものでもない。

 

メンタルヘルス不調者対策は総務部長の裏ミッションのひとつである。

関連する資格:メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅱ種(ラインケアコース)

 

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M2.セクハラ・パワハラ対策

セクハラ、パワハラが他人事ではない時代に間違いなく突入している。日常茶飯事とまでは言わないが、ちょっとしたことでセクハラだ、パワハラだと認定されてしまうし、笑いごとではなく金メダリストの北島康介ではないが上司、部下、同僚等に対して『なんも言えねえ』時代になってしまった。

 

セクシャルハラスメント

・性的なこと側に起因する行動・言動である

・相手が望んでない行動・言動である

・職務上の上下関係、力関係が影響している

・相手を対等な仕事のパートナーではなく、自分より下の存在として見下ろす意識に加えて、相手を異性としてみることが加わったときにおこりやすい

 

パワーハラスメント

・職場の力関係を背景に、通常の教育・指導の範疇を超えて継続的に行われるいじめや嫌がらせのこと

・従業員の人権を傷つけメンタル不調を起こさせるなど、被害者に大きなダメージを与える

 

セクハラ・パワハラをやった方は無意識の場合が圧倒的に多いし、ポジションが比較的高いとか、プライドが人一倍強いとか、とび抜けて仕事ができる人であることが多い。自然と非常に難しいミッションとなるので本当に気が抜けないし、精神的に疲れるし、あまり気分のいいものではないし、決して褒められたものでもない。

 

セクハラ・パワハラ対策は総務部長の裏ミッションのひとつである。

関連する資格:社会保険労務士

 

 

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M3.給料泥棒社員対策

どこの会社にもちょっと表現は古いが給料泥棒と呼ばれる社員が少なからずいるのではないだろうか。そういう社員に限って人間味があってとてもいい奴で、友達として出会いたかったというようなパターンがとても多い。当人は懸命に取り組んでいるのだが、結果的に全く成長もできなければ変化もできず、刺激的に言うと個単位で赤字になってしまっていて、イコール排除せざるを得ないということになってしまう。

 

現代の労働者は労働基準法等で手厚く守られていて当然安易に解雇などできないし、リストラも世間一般で考えられているようにスムーズに進むものではもちろんない。でもこのようなあまり会社に貢献していない社員を円満に退職に誘導していくのも私の仕事である。

 

労働基準法:解雇のルール(東京労働局)

↓↓↓

http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/tokyo-roudoukyoku/seido/kijunhou/shikkari-master/pdf/kaiko.pdf

 

そのような社員とマンツーマンで面談し、説得していくのだが当人だって家族もいれば生活もかかっているし将来のこともあるので、会社にしがみつくのに必死になる人が多い。自然と非常に難しいミッションとなるので本当に気が抜けないし、精神的に疲れるし、あまり気分のいいものではないし、決して褒められたものでもない。

給料泥棒社員対策は総務部長の裏ミッションのひとつである。

関連する資格:社会保険労務士

 

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M4.有望な若手社員対策

有望な若手社員に限って、投資して教育してさあやっと今から会社に貢献してくれそうだというステージに立った途端に狙っていたかのように会社を辞めたいと申し出てくる。本当に腹立たしいと言うか辛いと言うか悲しい出来事なのだが、優秀な人間に限って羽が生えているかのように外の新しい別の世界に向かって飛び立って行ってしまう。

 

【参考】↓↓↓

若手社員の退職 6割が3年以内に-人材採用・人材育成の人事専門誌/人材紹介の業界誌-日本人材ニュース

 

採用コストから始まって研修・教育コストがどれくらいかかっているかなんかまったく素知らぬ顔で情け容赦なく辞表を提出してくれる。やはりニーズのある人財はどのフィールドにおいてもニーズがあるし、会社に依存しないというか精神的にも独り立ちできているので主体性もあり不幸にも多くの他の会社で採用されてしまう。

 

そのような社員とマンツーマンで面談し、『隣の芝は青い』とか、『石の上にも3年』とか、『このご時勢転職先なんてなかなか見つからない』とかの常とう句を並べて慰留するのだが、まず応じる社員は10人にひとりもいない。

 

当人はすでにテンションは最高潮で次の職場に対する期待感や独立の高揚感や緊張感で聞く耳なんか持つはずもない。自然と非常に難しいミッションとなるので本当に気が抜けないし、精神的に疲れるし、あまり気分のいいものではないし、決して褒められたものでもない。

有望な若手社員対策は総務部長の裏ミッションのひとつである。

関連する資格:豊富な人生経験(私にあるわけない)

   

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M5.社内不倫対策

社内不倫は比較的レアケースではあるがなくはない。常に社内に情報網を張り巡らせておかなければなかなかこの手の情報はキャッチできないが、私の耳に入ってきた情報はそのフェーズにおいては残念ながら真実であることがとても多い。

 

不倫は実際に対応すると本当にあほらしいというか当人たちの自分達以外何も見えてない感じがあわれにすら思えてしまう。当人たちの配偶者も社内に在籍していたパターンもあったりして本当にシャレにもならない修羅場も経験した。社内の妻(+子)と別れて社内不倫相手と結婚してしまった社員もいた。本当に私から見れば悲劇としか言いようがない。

 

説得して別れるもんでもないし、多分『はいわかりました、もう別れます。家庭に戻ります。』と言って別れた社員なんか皆無ではないかと記憶している。結局は当人達次第なのだが自然消滅で2人ともいつの間にか辞めてしまったみたいなパターンが多い気がする。

 

職場が一緒であればもそれとなく異動させたり、噂の広がるのを最小限に抑えたりと本当にデリケートで面倒くさいというか、『いい加減にしろよ!』って気分になりがちな任務である。自然と非常に難しいミッションとなるので本当に気が抜けないし、精神的に疲れるし、あまり気分のいいものではないし、決して褒められたものでもない。

社内不倫対策は総務部長の裏ミッションのひとつである。

関連する資格:豊富な恋愛経験(私にあるわけない)

 

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 【もし不倫が見たければ・・・】白河夜船

shirakawayofune.com

 

 

M6.クレーマー対策

どんな業界でも業種でもクレーマーと呼ばれる人は少なからず存在するのではないかと思う。軽いクレーマーは各部署で対応してもらうのだが、『訴えてやる』とか『慰謝料よこせ』とか『誠意を見せろ』とか『街宣車を乗り付けるぞ』とか言ってくるようなヘビーなタイプのクレーマーは私が対応するしかないのが実情である。

 

マターとしては弁護士にお願いする一歩手前の段階なのであるが、これほど人格を否定された上で悔しくて苦しい任務はない。クレーマーはある種の才能というか技能みたいなもので、あの手この手で相手を困らせることに快感を感じているというか自分のパフォーマンスに酔いしれているとしか理解しようがない。

 

過去何度もクレーマーと対峙したが土下座させられたこともあるし、金品を遠回しに要求されたこともある。電話だったけど延々と大声で1時間以上怒鳴られたこともある。本当に彼らのモチベーションはどこからきているのかとつくづく感心させられてしまう。

 

猫のような優しさと、般若のような怖さの両極の感情の緩急で相手を揺さぶり、長期戦に持ち込んでもまったく動じない、あきらめない体力というか無駄な持久力を持っている人がクレーマーに多く見られるパターンだ。自然と非常に難しいミッションとなるので本当に気が抜けないし、精神的に疲れるし、あまり気分のいいものではないし、決して褒められたものでもない。

クレーマー対策は総務部長の裏ミッションのひとつである。

関連する資格:強い精神力と忍耐力(私にあるわけない) 

 

 参考】クレーマー対応の見本

thechange.jp

 

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M7.役員の個人資産対策

役員の個人資産の形成や事業承継、相続対策なども重要な任務のひとつだ。役員退職慰労金、役員報酬、社会保険料の圧縮、自社株の管理、相続税・贈与税・所得税の節税、事業用不動産の管理等々総務部長である私以外の社員にはなかなかアンタッチャブルな領域である。

 

【参考】事業承継とは

www.chusho.meti.go.jp

役員も人の子なので当たり前だが自分の資産形成には余念がないし非常に真剣である。逓増定期保険でしっかりと退職慰労金対策もしているし、確定給付年金等の保険商品も絡めた役員報酬適正化なんかもやっている。人の財産のことなのでなんとも思わないというか、あまりわくわくする任務ではないというのが正直な感想ではあるが、決しておろそかにはできない。

 

冒頭にも書いたように総務部長はやはり役員の側近中の側近になるべきだと思っている。そういう意味ではお金の部分でお役に立つというか適切に指南することは当然の成り行きなのかもしれない。

 

時には重心を会社や社員より役員に置いて動かなければならないこともあるし、役員の利益にしかならないことも遂行しなければならない。自然と非常に難しいミッションとなるので本当に気が抜けないし、精神的に疲れるし、あまり気分のいいものではないし、決して褒められたものでもない。

役員の個人資産対策は総務部長の裏ミッションのひとつである。

関連する資格:FP(ファイナンシャル・プランニング技能士) 

 

 

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M8.不良債権回収対策

会社として売り上げ金の集金をキャッシュではなく手形や売掛金で取引している以上不良債権が発生する可能性は決してゼロではない。不良債権とは売り上げはしたがお金が集金できないという状態のことを差すが、このような売り上げ金の焦げ付きを回収するのも私の重要な任務ある。

 

少額な案件から結構な金額の案件まで今までなんとか回収したり、結局踏み倒されたりしてきたが、その時々でミナミの帝王ではないが借金の取立のようなことを見よう見まねでやってきた。相手の会社がある日突然もぬけの殻になっていたこともあるし、経営者の自宅まで深夜に突撃訪問したり、自宅の前で経営者が帰宅するまで待ち続けたこともある。

 

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また取引をスタートする前に債権保全という趣旨で保証人や保証金の手当てを経営者にお願いに行って怒鳴られたり、けなされたり、お宅とはもう取引しないと言われたりしたことは数限りなくある。結局のところは経営者が個人的に保証人になっていたとしても、会社が倒産した場合は経営者個人も同時に自己破産することが圧倒的に多いので、まず回収はできない。

 

それでも当たり前だが経営者に個人保証を付けて欲しい旨のお願いしなければならないのである。喜んで保証人になってくれる経営者はよっぽどの馬鹿か最初から払う気のない人だけだ。それでもなんとか債権保全しなければ取引をスタートできないというのが厳しいルールというか商取引の現実なのである。自然と非常に難しいミッションとなるので本当に気が抜けないし、精神的に疲れるし、あまり気分のいいものではないし、決して褒められたものでもない。

不良債権回収対策は総務部長の裏ミッションのひとつである。

関連する資格:行政書士 

 

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以上が総務部長としての私の裏ミッション7選である。

どちらかというと中小企業の総務部長に当てはまるミッションではないかと思う。

総務系でキャリアアップを考えている皆さんは総務部にはこのようなミッションもあることを知っておいて損はないのではないか。

 

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